大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)3096 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松井佐の上告趣意(後記)第一点について。

第一審判決の適法に認定判示するところによると、被告人は、福岡市警察局勤務

巡査Aが上司の命を受け、Bを公務執行妨害の現行犯として逮捕しようとした際こ

れを阻止するため所携の旗竿を以て同巡査の頭部を殴打したというのであるから、

公務執行妨害の罪責を負うべきは当然である。所論は右と異なる事実を前提とする

違憲若しくは判例違反の主張であつて、到底採用するを得ない(所論引用の判決は、

警察官に対し積極的な暴行の事実を認められない事案に関するもので、本件に適切

なものではない。)

同第二点について。

前論旨に対し説示した如く、第一審判決の認定する事実を基礎とする限り、被告

人が公務執行妨害の正犯として処罰を受けるのは当然であるから、かかる見解を是

認する原判決には、所論の如き憲法違反の問題を生ずる余地はない。論旨は理由が

ない。(なお犯人の処罰は憲法一四条にいう差別待遇でないことにつき当裁判所昭

和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日大法廷判決参照)

被告人本人の上告趣意(後記)について。

所論は憲法違反等の語を用いてはいるが、その実質は事実誤認若しくは事実誤認

を前提とする違憲の主張で、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。しかも第一審判

決挙示の証拠により、被告人の本件公務執行妨害の犯行を認定することができるの

であるから、犯行当時の事情の如何を問わず、被告人が公務執行妨害の罪責を負う

べきは当然である。所論は採用するを得ない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

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よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年三月一七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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